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人と街、生き物と自然~お散歩フォトグラファーの気ままな日記帳

円応寺の十王

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今回の鎌倉散策でいちばんの収穫は何と言っても円応寺です。

ここは立派な仏像を間近で見ることができるのが魅力ですがもちろん撮影禁止です。

一通り見て本堂を出た時…あれっ注意書きがない…当たり前だから外してしまったのかな。

念のため受付で聞いてみました。

大丈夫ですよ。今月から撮っても良いことになりましたから…

え~っ今月から! 何て運が良いんでしょう。

他の人たちもみんな撮り始めました。

 

十王とは仏教において死後に出会う王たちのことで、七日ごとに七回、さらに百ヶ日、一周忌、三回忌の

合計十人の王の取り調べを受けるそうです。

 

 まず初七日で会う秦広王(しんこうおう)

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三・七日の宋帝王(そうていおう)

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 初七日から四・七日まで各王に生前の罪を取り調べられます。

 その結果によって五・七日の閻魔大王(えんまだいおう) が来世で六道

(天上、人間、修羅、畜生、餓鬼、地獄)のどれに生まれ変わるか決定します。

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 この閻魔大王座像は国重要文化財で運慶作と云われています。

 

そして 六・七日の変成王(へんじょうおう)が生まれ変わる場所を決定します。

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七・七日(四十九日)の泰山王(たいざんおう)は生まれ変わる時の性別と寿命を決定します。

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 初七日から四十九日までこの世からあの世へと旅を続けます。

 

遺族は百ヶ日で平等王(びょうどうおう)に貪(むさぼ)りの心を慎むことを誓って法要を行います。

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一周忌では都市王(としおう)に怒りの心を慎むことを誓います。

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三回忌には五道転輪王(ごどうてんりんおう)に愚痴の心を慎むことを誓います。

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その隣に地獄に落ちた人々をも救うと云われる延命地蔵があります。

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 十王思想と地蔵信仰は並行して受け継がれて来たようです。

 仏像という象徴があると仏教の思想も分かりやすくなりますね。

(5月撮影)